
こんにちは、ハニカムです。
あなたは高配当株投資が気になってはいませんか?
この記事をご覧になっている方はすでにインデックス投資をされていて、高配当株にも興味があるのではないでしょうか?
高配当株投資に興味がある方は、「売却益 (キャピタルゲイン)にかかる税金」と「配当益 (インカムゲイン)にかかる税金」の違いを理解しましょう。
税金について理解すると、どちらの投資がいいのか答えを出すことができますよ。
この記事では高配当株投資について解説します。
高配当株投資はアクティブ投資に該当する
高配当株投資は配当金を得ることを目的とした「アクティブ投資」に該当します。
まず、あなたがインデックス投資を始めた理由を思い出してみましょう。
- 市場平均が優秀
- 技術や知識がいらない
- 情報収集や分析の時間がかからない
インデックス投資には以上のようなメリットがあります。
そしてインデックス投資をする理由として、「がんばったところで市場平均の成績に勝てない」と理解しているからではないでしょうか。
わたし自身、市場平均に勝てるとは思っていませんし勝とうとも思っていません。
「高配当株投資」は市場平均である「インデックス投資」に勝てない確率が高いということは理解できると思います。
さらに高配当株投資は知識や情報分析が必要になり、インデックス投資に比べて多くの時間を必要とします。
次に高配当株の最大のデメリットである税金について解説します。
「配当金を受け取る (配当益)」のと「株を売却する (売却益)」のでは何が違うのか
前提として、インデックス投資と高配当株投資ではお金の受け取り方が異なります。
インデックス投資なら株を売却しキャピタルゲインを得て、高配当株投資なら配当金を受け取りインカムゲインを得ます。
このことから以下のような2つの違いが出ます。
- インデックス投資では株数 (口数)が減っていく
- 売却益 (キャピタルゲイン)と配当益 (インカムゲイン)では税金の計算方法が違う
それぞれについて解説します。
インデックス投資では株数 (口数)が減っていく
インデックス投資では株や投資信託を売却していくので、株数や口数が減っていきます。株数や口数が減っていくのは心理的に嫌かもしれませんが、全く気にする必要はありません。保有している口数よりも、ご自身の資産の評価額がもっとも大切です。
高配当株投資では配当を受け取り、株を売却しないことが前提なので、株数は減りません。
注意してほしいのが、「株数や口数が減らないから安心」という理由で高配当株投資を選んでしまうことです。
あなたが投資をする理由は効率よく資産を増やすためですよね。それなら、株数や口数よりも、トータルリターンに注目するべきです。
トータルリターンを最大化する上で重要になるのが税金の計算方法です。税金の支払いをなるべく少なくすることが資産を効率的に増やすコツですのでこれから解説します。
売却益 (キャピタルゲイン)と配当益 (インカムゲイン)では税金の計算方法が違う
結論から述べると、インカムゲインの課税方法はキャピタルゲインのそれに比べて不利になります。
言い換えると、高配当株投資では税金をたくさん取られるので、インデックス投資に比べて資産形成が不利になります。
わかりやすいように、次のような例を考えてみましょう。
【例】10,000円を投資して以下の2通りの方法で1,000円の利益を得るとします。
①インカムゲインで1,000円を得る
②キャピタルゲインで1,000円を得る
このとき、税金の支払いにどのくらい差が出るでしょうか。税率は20%で計算し、今回は計算のために1株未満でも売却できるとします。
それでは、それぞれの税金の計算方法を見ていきましょう。
インカムゲイン (配当益)にかかる税金
最初にインカムゲインで1,000円を受け取るときの条件をまとめておきます。
- 1株 = 1,000円、10株 (=10,000円)買う
- 株価は変化せず、配当金を1,000円受け取る
上記の条件を図にすると以下のようになります。

インカムゲインにかかる税金の計算方法は簡単です。
配当金1,000円の20%が税金として引かれるので、引かれる税金は以下のようになります。
1,000円×0.2 = 200円
キャピタルゲイン (売却益)にかかる税金
以下はキャピタルゲインで1,000円を受け取るときの条件です。
- 1株 = 1,000円、10株 (=10,000円)買う
- その後、1株 = 1,100円に値上がりし、1,000円分の株を売却する
上記の条件を図にすると以下のようになります。

キャピタルゲインにかかる税金のイメージを下記の画像に示しました。

株を売却して1,000円得るためには、0.909株売却する必要があります(上図:紫色の領域)。
1,000円÷1,100円/株 = 0.909株
1、000円/株から1,100円/株に値上がりした0.909株を売却したので、かかる税金は、以下の通りになります。
(1,100円/株 - 1,000円/株) × 0.909株 ×0.2 = 18円
まとめると、0.909株が値上がりした分にだけ課税され、残りの9.091株は売却していないので今は税金はかかりません。
キャピタルゲインとインカムゲインにかかる税金のまとめ
以上をまとめると、1,000円得るために支払う税金は以下の通りです。
インカムゲイン……200円
キャピタルゲイン…18円
下記の画像は、インカムゲインとキャピタルゲインの支払う税金を視覚的に示したものです。

上図の灰色は元本で、赤い部分は課税される部分、青い部分は含み益なのでまだ課税されない部分になります。
ひと目でインカムゲインのほうが支払う税金が多いと理解できるでしょう。
インカムゲインのほうは配当金すべてに税金がかかりますが、キャピタルゲインでは売却する株の分だけ税金がかかることがわかります。
このことからも配当金を受け取ることは資産形成を不利にすることがわかると思います。
まとめ
- インカムゲインはキャピタルゲインに比べて課税方法が不利
- 資産形成はインデックス投資のほうが有利
高配当株投資の最大のデメリットは配当金すべてに税金がかかることです。
一方で、キャピタルゲインの場合は売却した株の利益にだけ課税されます。売却していない株にはまだ課税されないので、課税を先送りにすることができます。課税の先送りは資産形成に有利に働きます。
もし、高配当株を検討している方は課税方法の違いを理解し、自身でも計算してみてください。
わたしは税金の観点からも高配当株投資に魅力を感じないので、インデックス投資を継続していきます。
ご覧いただきありがとうございました。